暑い夏を乗り切るため、エアコンの冷房機能を使う方は多いでしょう。

毎日使用していると、冷房の電気代がいくらくらいなのか気になるところです。

夏に使うエアコンには冷房と除湿がありますが、冷房と除湿はどう使い分けたらいいのか、電気代はどう違うのかを知っていれば、より効果的に使うことが出来るでしょう。

そこで今回は冷房と除湿の違いや、冷房の時間あたりの電気代について解説していきます。

節電方法も併せて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

  1. エアコンの冷房機能は電気代がかかる?
  2. 冷房の仕組みは?
  3. 除湿の仕組みは?
  4. 冷房と除湿の電気代はどちらが安い?
  5. 冷房と除湿の使い分け方
  6. 冷房の電気代の計算方法
  7. エアコンの消費電力の見方
  8. 消費電力から冷房の電気代を計算する
  9. エアコンの冷房はつけっぱなしが節電に効果的?
  10. まとめ

エアコンの冷房機能は電気代がかかる?

資源エネルギー庁「家庭における消費電力量のウエイト比較」によると、ご家庭の電化製品別の電気使用量は冷蔵庫が一番多く、その次が照明、テレビ、エアコンと順に続きます。

エアコンは、テレビに次いで4番目に家庭の電気使用量に占める割合が高く、世帯あたりの電気使用量の7.4%占めています。

また、夏の14時ごろの家庭の電化製品の使用量において、冷房は電気代の58%占めています。

このことから、冷房の節電に取り組むことで、効率よく電気代の削減が見込めることがわかるでしょう。

冷房の仕組みは?

冷房運転の場合、室外機から室内のエアコンに向かって、冷媒(熱を移動させるための橋渡しとなるもの)が流れます。

冷媒がエアコン内部の熱交換器に達すると、ファンで取り込まれた室内の空気の熱を吸収します。

熱を吸収されて冷気となった空気は、ファンによってふたたび部屋に放出されます。

一方、熱を吸収した冷媒は、室外機に戻り、室外機内の熱交換器で冷却されます。

この一連の循環を繰り返して部屋が冷やされるという仕組みです。

除湿の仕組みは?

一方、除湿の仕組みはどうなっているのでしょうか。

除湿を行うと、湿度の高い空気をエアコンが吸い込みます。

エアコン内部に取り込まれた空気は、空気中の水分を取り除かれて、ふたたび部屋に放出されます。

このサイクルを繰り返すことで部屋の水分量が減少し、湿度が下がるという仕組みです。

除湿には3種類があります。

・弱冷房除湿

・再熱除湿

・ハイブリッド除湿

弱冷房除湿は、水分を吸収した際にれいきゃくされた空気をそのまま部屋に戻します。

弱い冷房をつけているのと同じような状態です。

再熱除湿はエアコン二部に空気を取り込み、一度冷やして水分をじょきょした後、適切な温度に戻してから部屋に放出します。そのため、部屋の温度を下げることなく湿気を取り除くことが可能です。

ただし、冷やした空気の温度を上げるために電力を消費するので、電気代は高くなります。

ハイブリッド除湿では、一度取り込んで冷やした空気を部屋の空気と混ぜ、室温に近づけて放出することが出来ます。こちらも部屋の温度を下げることなく除湿を行うことが可能です。

空気を暖めるために部屋の空気を活用するため、再熱除湿よりも消費電力が少なくなります。

冷房と除湿の電気代はどちらが安い?

冷房と除湿の電気代はどちらが安いのでしょうか?

消費電力が多ければ多いほど、電気代は高くなります。

一般的には、前述した4つの冷房・除湿方法のうち、再熱除湿が一番電力を消費します。

その次に冷房の消費電力が続きます。

弱冷房除湿とハイブリッド除湿の消費電力は同じくらいです。

そもそも冷房と除湿の使用目的は、使用環境や設定温度によって異なります。

一般的には温度を下げたい場合は冷房、湿度を下げたい場合は除湿となります。温度が高い場合は除湿をしても効果がなく、反対に湿度が高い場合は冷房を使用しても効果がありあせん。

それぞれの使用目的や活躍するシーンがチアぐので、冷房と除湿、どちらの電気代がやすいかは、一概には言えません。

状況に応じて使い分けるようにしましょう。

冷房と除湿の使い分け方

冷房は部屋の温度を一気に下げることが出来ます。

気温が高くて、暑いと感じる夏場は冷房を使いましょう。

また、ジメジメした湿気を除去したいときは除湿機能を使いましょう。

春先や梅雨時期など雨が続く場合は、除湿することにより改易に家の中で過ごすことが出来ます。

冷房の電気代の計算方法

エアコンの電気代は以下の計算式で求めることが出来ます。

電気代=消費電力(W)÷1000×使用時間(時間)×1kWhあたりの電気料金単価(円/kWh)

ここでは消費電力430W(110~780)と書かれている製品を例にしましょう。

430Wは標準パワーで」運転した時の消費電力で、実際に使用する部屋の状況によって110W~780Wの間で消費電力が変わるということを示してます。

消費電力の値から、1時間あたりの電気代を計算してみましょう。

1kWhあたりの電気料金は27円/kWh(1kWあたりの電気料金単価)=11.6円

最小パワーでのでの運転時:2.9円

最大パワーでの運転時:21円

となり、この幅で電気代が変動することがわかります。

エアコンの冷房はつけっぱなしが節電に効果的?

毎年夏になると、「エアコンのつけっぱなしは節電になる」

「こまめにオン・オフした方がよい」

と正反対の主張を見かけます。

どちらが本当の節電につながるのでしょうか?

設定温度28℃で冷房を1日1時間短縮すると、約510円の電気代が節約できると言われています。

そのため、使用時間を短くすることで電気代はカット出来ます。

しかし一方で、つけっぱなしの方が節約になることもあります。

なぜなら、エアコンは室内温度を設定温度に調節するまでに、一番電気代がかかるという特性があるからです。

例えば、夏の日中に冷房のスイッチをオフにした場合、30分もすればすぐに室温が上がってしまうでしょう。

熱くなった室内の温度を再び設定温度まで冷そうとすれば、室温とsってイオン殿さが大きいため、消費電力がかなりかかってしまいます。

そのため、日中に冷房のスイッチをこまめにオン・オフするのは、効果的ではないと言えます。

例えば、日中30分ほどの外出であれば、つけっぱなしの方が電気代は抑えられるでしょう。

まとめ

エアコンには冷房と除湿の機能があり、状況によって使い分けることが大切です。

また、サーキュレーターや扇風機をうまく使うことで、部屋全体に冷たい空気を循環させて、エアコンの設定温度を下げなくても快適に過ごせるようにできます。

さらに、古いエアコンは買い替えを検討してみると、大幅に電気代を削減できるかもしれません。