エアコンの電気代を節約する11のポイント。
- 設定温度を1℃変える
- 1時間以内の外出ならつけっぱなし&1時間以上であれば、絶対に切る
- フィルターを掃除する
- クールシェア&ウォームシェア
- 換気をしてからエアコンをつける
- 扇風機やサーキュレーターで風をコントロールする
- 冷気を逃さない工夫をする
- 空気の循環を良くする
- 暖気を部屋に閉じ込める
- 厚着に着替える
- 加湿器を使用して体感温度を上げる
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
設定温度を1℃変える
「夏の冷房は室温28℃」という言葉、一度は耳にしたことがあるかと思います。
冷房の設定温度を1℃上げると約13%、暖房の設定温度を1℃低くすると約10%の節電になるといわれます。
ついつい、お部屋の冷やしすぎ、暖めすぎになってませんか?設定温度は、環境省がすすめる28℃と20℃を少し意識してみましょう。
1時間以内の外出ならつけっぱなし&1時間以上であれば、絶対に切る
エアコンは「つけっぱなし」の方が、省エネになるケースもあります。しかし、外との気温差やエアコンの年式など、条件や環境が整わないといけません。
多くの家庭では、部屋の温度が安定してから1時間以内の外出であれば、「つけっぱなし」が節電になると考えられてます。
実は、小まめなオンオフにエアコンは向いてません。
通常、エアコンは電源を入れてからの10分、フル稼働で室温を上げたり下げたりしているため、最初の立ち上がりに最も電力を消費しています。
そのため、ちょっとした外出でエアコンを消してしまうと、最初からやり直しになり、また膨大なエネルギーが必要になってしまうのです。新しいエアコンであればあるほど、室温が安定してからの消費電力は小さくてすみます。
とはいえ、1時間以上家をあけるときはエアコンを切った方がいいでしょう。
フィルターを掃除する
フィルター掃除をこまめにするだけで冷房時は約4%、暖房時は約6%の節電になります。
わかってはいるけれど、なかなかできないのがフィルター掃除。フィルターをはずしている間、エアコンが使えないとなると掃除のタイミングを失ってしまいますよね。
高いところにあるフィルターの取り外しを面倒に思う気持ち、わかります。
しかし、フィルターが埃でつまってしまうと、冷暖房の効きが悪くなり無駄な電気を使うことになります。
掃除の目安は、2週間に1度です。
クールシェア&ウォームシェア
「クールシェア」「ウォームシェア」という言葉があります。
これは、冷暖房にかかるエネルギーをみんなでシェアしようというものです。
お家の中にエアコンが必要な部屋がたくさんあれば、それだけ電気代はかさみますよね。家族がリビングに集まったり、寝室を1つにしたりすることも立派な節約になります。
換気をしてからエアコンをつける
夏にエアコンをつけるときには、まず閉め切った部屋の蒸し暑い空気を換気しましょう。
エアコンは、設定温度と部屋の温度に差があればあるほど、電力をたくさん使って運転します。
ひと手間加えて、できるだけ温度差をなくしておくと、消費電力が少なくてすみます。
扇風機やサーキュレーターで風をコントロールする
人は風を受けると体感温度が下がるため、風をコントロールすることでエアコンの設定温度を変えずに、快適な空間を作りだすことができます。
暑いと思ったときは、エアコンの風向きを自分に向けるか、風量を強くしましょう。扇風機を使うのも効き目があります。実は、エアコンの消費電力の大部分は温度の上げ下げのために使われます。
それに比べて、風量を強くするのは、比べものにならないほど少ない電力ですむのです。
この話につけくわえると、風量設定はエアコンにまかせるのが賢いやり方です。省エネを気にして最初から微風や弱風を選択してしまうと、なかなか設定温度に届かず、余計なエネルギーを使うことになります。
自動運転であれば、効率的に風の量を調整してくれます。
冷気を逃さない工夫をする
エアコンの空気を部屋に閉じ込めることも省エネのポイント。
扉をきちんと閉めて、エアコンが必要な空間を小さくしておくことが基本です。
冷房の場合は、冷気を逃さない工夫とあわせて、家を熱くさせないように意識してみてください。
家が必要以上に熱くなると、エアコンの効きも悪くなります。
窓の内側から、遮熱カーテンなどで部屋に入る日差しを防いだり、オーニングやすだれを使って外側から太陽の光を遮断したりするのが効果的です。
また、カーテンをおろしておけば、部屋の窓から冷気が逃げるのを防ぐことができます。
空気の循環を良くする
冬はエアコンをつけていても足元が寒くなりがちです。
それは、暖かい空気が天井にたまってしまい、床まで届いていないからです。
そこで、風の力を利用します。
エアコンの風向きを下にしたり、扇風機やサーキュレーターを上向きに回したりして、暖まった空気を部屋全体に届けるようにしてみましょう。
暖かさを感じれば、設定温度を上げずに過ごすことができるはずです。
サーキュレーターの賢い使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
暖気を部屋に閉じ込める
暖房を使用する際は暖気を逃さない工夫が必要です。
冬の暖かい空気の約半分は、窓から出ていってしまうといわれています。
暖め逃さないよう、厚手のカーテンを窓より少し長めにつけると、室内の暖気を閉じ込めることができます。
布より断熱効果の高い、ブラインドを取り付けるのもいいでしょう。
カーテンやブラインドは、外の冷気が窓から部屋の中に入ってくるのも防いでくれます。
厚着に着替える
冬は、1枚多めに着てみたり、ひざ掛けやストールを使ったりしてみてください。
また、太い血管のある部分(首・手首・足首)を暖めると体温が上がって、寒さをしのぎやすくなります。
加湿器を使用して体感温度を上げる
エアコンと加湿器を併用することで、普段よりもの設定温度を1℃~2℃下げることでき、消費電力を削減できます。
空気が乾燥しやすい冬の時期は、皮膚にある水分が蒸発しやすくなり、より体温が低下するとされています。
そこで、エアコン使用時に加湿器などを用いて湿度を高めて体感温度を上昇させることでエアコンの使用を抑えることができるのです。
できることをやりきって、納得できる電気代に
エアコンを使う季節、電気代が上がることは覚悟しているのに、請求に驚いてしまうのはどうしてでしょうか?
それは、具体的にいくらになるか分かっていないことに加え、なんとなく考えていた金額より高いからではないかと思います。
想定内におさまれば、悩むことはないはずです。
しかし、エアコンにかかる電気代を正確に予想するのはとても難しいことです。
契約している電気料金プランの違い、外気温と室温の差、使用するエアコンの機種、部屋の広さなど、様々な要因で消費電力は変動するからです。
だとすると、「もっと節約できたのでは」という気持ちをなくすだけでも、一喜一憂しなくてよくなるのではないでしょうか。
今回ご紹介した節約方法を全てやってみたうえでの電気代であれば、「家族が快適に過ごすために必要な電気代」と、納得できるかもしれません。
どうか身体に無理のない範囲で、エアコンの電気代を上手に節約していただければと思います。